
メルカリモバイルからLINEMO乗り換え比較
メルカリモバイルは、株式会社メルカリが2025年3月4日に提供を開始したMVNO(格安SIM)サービスです。
最大の特徴は、フリマアプリ「メルカリ」との連携による独自の機能群です。余ったデータ通信量(ギガ)をユーザー間で売買できる機能は独自のサービスです。
LINEMO | メルカリモバイル | |
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月額料金 | 【ベストプラン】 ・~3GB/990円 ・3~10GB/2,090円 【ベストプランV】 30GB/2,970円 |
4GB:990円 10GB:1,730円 20GB:2,390円 40GB:3,700円 |
平均速度 | 平均Ping値: 42.13ms 平均ダウンロード速度: 90.0Mbps 平均アップロード速度: 14.01Mbps |
平均Ping値: 75.9ms 平均ダウンロード速度: 35.5Mbps 平均アップロード速度: 7.34Mbps |
速度制限時の通信速度 | ■LINEMOベストプラン ・10〜15GB:300kbps ・15GB超え:128kbps ■LINEMOベストプランV ・30〜45GB:1Mbps ・45GB超え:128kbps |
最大300kpbs |
音声通話 | 22円/30秒 | 22円/30秒 |
通話オプション | 【ベストプラン】 ・1回5分かけ放題/550円 ・無制限かけ放題/1,650円 【ベストプランV】 ・1回5分かけ放題/無料 ・無制限かけ放題/1,100円 |
・5分かけ放題:500円/月 ・10分かけ放題:770円/月 ・無制限かけ放題:1,320円/月 |
事務手数料 | 3,850円 | 3,300円 |
回線 | ソフトバンク回線 | ドコモ回線 |
追加データ料 | 550円/1GB | 【メルカリ公式ギガ】 550円/1GB 1,100円/2GB 1,650円/3GB 【出品ギガ】 200〜500円/1GB ※出品者が価格を設定 |
支払い方法 | ・クレジットカード ・口座振替 ・デビットカード ・キャリア決済(ソフトバンクまとめて支払い) |
・メルカード ・メルペイのあと払い |
繰り越し | なし | なし |
セット割 | なし | なし |
手続き方法 | オンライン | オンライン |
違約金、契約期間 | 初月のみ990円 | なし |
通信方式 | 4G、5G | 4G、5G |
運営会社 | ソフトバンク株式会社 | 株式会社メルカリ |
料金|4GBが990円、10GBが1730円、20GBが2390円、40GBが3700円
LINEMO | メルカリモバイル | |
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料金 | 【ベストプラン】 ・~3GB/990円 ・3~10GB/2,090円 【ベストプランV】 30GB/2,970円 |
・4GB:990円 ・10GB:1730円 ・20GB:2390円 ・40GB:3700円 |
メルカリモバイルは、月間のデータ容量が4GBで月額990円、10GBで1730円、20GBで2390円、40GBで3700円の4つのプラン構成です。
5GB前後の小容量、10~20GBの中容量、30GB超を大容量と考え、それぞれの容量帯で選べるようになっています。
40GBは、MVNOのサービスでは多い方ですが、余ったデータ容量をメルカリで売るといった使い方もできるので、データ容量の多いプランを選択するのも怖くありません。
40GBがあるということは、余ったギガを出品する人が多くなることが予測されます。ギガの供給が増えればさらにギガ売価の単価が下がる可能性があるため、プランは4GBにして、毎月メルカリでギガを買ってやり繰りといったことも可能になります。
メルカリモバイルの容量と料金はLINEMOと比べて見劣りしないプラン構成になっています。
通話オプション|10分かけ放題は短時間の通話を頻繁に行うユーザーにとって通話料を大幅に節約
LINEMO | メルカリモバイル | |
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通話オプション | 【ベストプラン】 ・1回5分かけ放題/550円 ・無制限かけ放題/1,650円 【ベストプランV】 ・1回5分かけ放題/無料 ・無制限かけ放題/1,100円 |
・5分かけ放題:500円/月 ・10分かけ放題:770円/月 ・無制限かけ放題:1,320円/月 |
メルカリモバイルのかけ放題オプションには、5分かけ放題(月額500円)、10分かけ放題(月額770円)、無制限かけ放題(月額1,320円)の3種類があります。
標準電話アプリから発信すれば、オプション対象の通話が定額で利用できます。
メルカリモバイルは、LINEMOにはない10分かけ放題を提供しています。かけ放題料金もLINEMOベストプランより安めになっています。
LINEMOベストプランVは、5分かけ放題付きで、無制限かけ放題もメルカリモバイルより安いです。メルカリモバイル20GBや40GBのデータ容量の方は、LINEMOベストプランVのかけ放題を含めた料金と比べて検討すると良いでしょう。
通信回線|MVNO(仮想移動体通信事業者)としてサービス提供し、NTTドコモから回線を借りる
LINEMO | メルカリモバイル | |
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回線 | ソフトバンク回線 | ドコモ回線 |
メルカリモバイルは、NTTドコモの通信回線を利用したMVNOサービスです。ドコモの安定したネットワーク網を活用しており、全国的に広いエリアで5G通信にも対応しています。
通信品質に関しては、docomo回線を利用しているため、MVNOとしては比較的安定した接続が期待できます。
将来的にはau回線の追加も予定されているため、今後さらに選択肢が広がる可能性があります。
LINEMOのような自社回線ではありませんが、サービス開始時点からドコモと同じエリアで使えるのが特徴です。
LINEMOとソフトバンクは「同一回線」を利用しており、通信品質に差はありません。
メルカリモバイルからLINEMO乗り換えメリット
メルカリモバイルからLINEMO乗り換えの最大の利点は、LINEMOベストプランの30GB+5分かけ放題付きで月額2970円で利用できる点です。
メルカリモバイルは、20GBプラン、40GBプランに、5分かけ放題が無料で付きません。月額料金に5分かけ放題をつける料金で考えると、LINEMOベストプランVの方がお得です。
LINEMOベストプランV | メルカリモバイル | |
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月額料金 | 【ベストプランV】 30GB/2,970円 |
・20GB:2390円 ・40GB:3700円 |
5分かけ放題を含めた料金 | 【ベストプランV】 30GB/2,970円 |
・20GB:2890円 ・40GB:4200円 |
海外データローミングが利用できる
LINEMO | メルカリモバイル | |
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海外ローミング | 2種類の国際ローミングサービスに対応 ・海外あんしん定額 ・海外パケットし放題 |
海外でのデータ通信サービスを提供しておりません。 |
メルカリモバイルでは、海外でのデータ通信サービスを提供しておりません。
海外旅行や出張で利用する場合は、別の海外用SIMやポケットWi-Fiを利用する必要がある可能性があります。
今後のアップデートで海外対応の拡充があるかどうか、公式サイトの情報をチェックするのがおすすめです。
LINEMO海外プラン | 内容 |
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海外あんしん定額 | 主要国なら、72時間上限3GBで定額2,940円 時間内に上限を超えると速度制限がかかる(SNSやネット検索は厳しい程度) |
海外パケットし放題 | 主要国なら、1日定額2,980円 1日25MBでおさまれば1,980円(実際ほとんど使わなかった場合) |
「海外あんしん定額」は、2段階定額料金での海外利用が可能となるサービスです。
料金 | データ通信量 | 利用時間 |
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980円 | 1GB | 24時間 |
2,940円 | 3GB | 72時間 |
海外パケットし放題は、世界対応ケータイの利用者向けに提供される「日額型パケット定額サービス」です。
海外でのスマホ利用時に高額な通信料金が発生しないよう、定額でデータ通信ができる仕組みになっています。
項目 | 内容 |
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料金 | 最大2,980円/日(25MB以内は段階課金で最大1,980円) |
対象エリア | アジア・ヨーロッパ・北米・中南米・中東・アフリカなど広範囲 |
事前準備 | 「世界対応ケータイ」への加入が必要(LINEMOから無料で登録) |
申し込み | 海外パケットし放題の個別申し込みは不要(自動適用) |
適用方法 | 対象国でローミングONにすれば自動で適用(SMS通知あり) |
通信速度 | 現地ネットワークによるが、SNSやWeb閲覧に支障のない速度 |
課金単位 | 日本時間の0:00〜23:59が1日単位 |
通信速度が全時間帯で安定して速い|時間別でSNSや動画視聴などの体感速度に差が出ない
メルカリモバイルはドコモ回線を利用するMVNO(格安SIM)で、基本的なエリアカバー率はドコモと差がありません。
しかし、MVNOという仕組み上、ドコモより通信の優先順位が下がるため、混雑時には速度が落ちやすくなります。
【時間帯別の速度比較】
LINEMO | メルカリモバイル | |
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朝 | 下り:132.6Mbps 上り:20.5Mbps |
下り:65.01Mbps 上り:8.9Mbps |
昼 | 下り:54.35Mbps 上り:9.93Mbps |
下り:4.18Mbps 上り:26.74Mbps |
夕方 | 下り:68.49Mbps 上り:10.81Mbps |
下り:10.66Mbps 上り:1.62Mbps |
夜 | 下り:97.4Mbps 上り:18.92Mbps |
下り:89.54Mbps 上り:3.78Mbps |
深夜 | 上り:85.58Mbps 下り:16.43Mbps |
下り:165.22Mbps 上り:10.41Mbps |
メルカリモバイルの時間帯別の通信速度で気になる点は、昼と夕方の速度低下でしょう。
しかし、Web閲覧、SNS利用、標準画質動画視聴といった一般的な用途であれば問題なく利用できる水準です。
【10Mbpsでできること】
用途 | 快適度 | 内容 |
---|---|---|
Webサイト閲覧 | とても快適 | サクサク読み込みできます |
YouTube動画視聴 | HD画質まで快適 | 720p、1080pも可能 |
SNS・LINE・メール | 快適 | 画像・動画もスムーズ |
オンライン会議(Zoom) | 安定しやすい | 通常のビデオ通話は十分対応 |
オンラインゲーム | タイトルによる | 軽いゲームはOK。FPSは厳しいことも |
支払い方法の幅が広がる|メルペイとメルカードしか選べないのは不便
LINEMO | メルカリモバイル | |
---|---|---|
支払い方法 | ・クレジットカード ・口座振替 ・デビットカード ・キャリア決済(ソフトバンクまとめて支払い) |
メルペイ、メルカード、メルカリポイント |
メルカリモバイルの支払い方法は、メルペイやメルカード、メルカリポインと選択肢が限られています。
メルカリモバイルでは、メルカリ経済圏の活用を重視した設計になっているため、支払い方法にもやや特徴があります。
現時点では選択肢が以下の構成になっています。
支払い方法 | 内容 |
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メルカード | 対応:本人名義のものが必要。 |
メルペイ残高 | 対応:メルカリ売上金・チャージ残高から支払い可能。 |
メルカリポイント | 対応:売買やキャンペーンで獲得したポイントを料金に充当可能。 |
メルペイあと払い | 対応 |
デビットカード | 非対応 |
口座振替 | 非対応 |
使用できるクレジットカードもメルカード限定のため、他のクレジットカードを利用したい人や口座振替を希望している人には向きません。
メルカリモバイルからLINEMO乗り換えデメリット
メルカリモバイルの最大の特徴は、日本初となるユーザー間でデータ通信量(ギガ)を売り買いできる「ギガ売買」機能です。
余ったギガを他のユーザーに販売し、売上金(メルペイ残高)を得てメルカリやメルペイでの支払いに使ったり、データが足りない時に他のユーザーからギガを購入したりすることが可能です。
この機能により、無駄なくギガを有効活用し、通信費の節約や管理に柔軟性を持たせることができます。
さらに申し込みから利用状況の確認まで、すべてメルカリアプリ内で行えるため、手続きがスムーズに行えるのもメリットと言えます。
メルカリモバイルは余ったギガを繰り越すことはできませんが、メルカリで出品して売ることが可能です。
販売手数料として売上金の10%が徴収されます。売れた分の売上金はメルペイ残高にチャージされ、メルカリやメルペイでの支払いに利用できます。
メルカリモバイルでギガを売る方法
- 1. メルカリアプリの「マイページ」から「モバイルのギガ残量」を選択
- 2. ギガ容量グラフの下にある「売る」を選択
- 3. 出品画面で「ギガ数」「価格」を設定
- 4. 「出品する」を選択
- 5. 「ギガを出品しました」と表示されたら出品完了
ギガの売買価格は需要と供給のバランスによって決まります。以下のタイミングで出品すると、ギガを高値で売却できます。
出品タイミング | 価格相場 | 理由 |
---|---|---|
月初(1日〜10日) | 高い傾向 | 前月使い切ったユーザーの需要が高い |
月中(11日〜20日) | 標準 | 需要と供給のバランスが取れている |
月末(21日〜末日) | 安い傾向 | 売り急ぐ人が多く、値崩れ |
メルカリモバイルでギガを買う方法
- 1. メルカリアプリの「マイページ」→「モバイルのギガ残量」を選択
- 2. 容量グラフの下にある「買う」を選択
- 3. 出品されたギガ一覧から、購入したいギガを選ぶ
- 4. 購入手続き画面で詳細を確認し「購入してギガを増やす」を選択
- 5. 購入完了すると「追加ギガ」としてグラフに青色で反映される
ギガを安く購入するためには、価格が下がりやすいタイミングを狙うことが重要です。
購入タイミング | 価格水準 | メリット | デメリット |
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月末(25日〜末日) | 最安値 | 一番安く購入できる | 翌月繰り越しできず消滅するため使い切れる容量を購入する |
平日の深夜 | 少し安い | 競合が睡眠する時間で競争率が下がる | 出品する側も睡眠の時間で少ない |
月中(15日〜20日) | 標準価格 | 出品が最盛期 | 可もなく不可もない価格 |
月初(1日〜5日) | 高い | 出品で溢れる | お得感がない |
独自機能1:日本初のギガ売買機能「ギガマーケット」
メルカリモバイルの独自機能として、「ギガマーケット」と呼ばれる機能があります。
これは、余ったデータ通信量を他のユーザーに販売したり、不足した際に他のユーザーから購入したりできる仕組みです。
余ったギガをメルカリに出品できるものの、データの翌月繰り越しができない影響で、月末に売り手が多くなってしまう・値崩れしてしまうなどの問題点もあります。
項目 | 内容 |
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取引単位 | 1GB単位 |
販売価格 | 1GBあたり200円〜500円(出品者が設定) |
販売手数料 | 10% |
利用対象 | 20GBプラン契約者 |
決済方法 | メルカリポイント |
出品期間 | 出品から7日間(自動キャンセル後は再出品可能) |
メルカリモバイルで一番安い4GBプラン月額990円に加入し、メルカリに出品されているギガを購入することで安く運用できます。
4GBプラン自体は月額990円と他社と比べると普通の料金ですが、10GBが200円程度の料金で出品されることもあるため、中容量のデータを格安で購入できたら安い料金で12GBが運用できます。
つまり10GBプランを契約するよりも、4GBプランで安い出品ギガを買った方が安くスマホを使える可能性があるのです。
ギガを売る場合
余ったギガを1GB単位で出品できます。価格は1回の出品につき最低200円から、自由に設定可能です。売れると、販売価格から手数料10%を引いた金額がすぐにメルペイ残高にチャージされます。
ギガを買う場合
他のユーザーが出品しているギガの中から、好きなものを選んで購入します。購入したギガはすぐに反映され、利用できるようになります。
独自機能2:メルカリアプリ内での完結型サービス
メルカリモバイルは、申し込みから利用管理、データ売買まで、すべての操作がメルカリアプリ内で完結します。
項目 | 内容 |
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申し込み手続きが簡単 | 慣れ親しんだアプリ内で約60秒で完了 |
データ使用量の確認が容易 | アプリ内で随時確認可能 |
プラン変更もスムーズ | アプリ内から翌月適用で変更可能 |
支払い履歴の一元管理 | メルカリでの取引と合わせて確認可能 |
「メルカリモバイル」は、同社が展開するフリマアプリ「メルカリ」を通じて申し込みから支払いまでを完結でき、毎月のデータ通信量(ギガ)もメルカリからかんたんに管理が行えるモバイルサービス。
データ通信量(ギガ)をメルカリのように「1取引:200円」から出品・購入できる日本初の機能を搭載することで、お得にギガを購入し、ギガを売って得られたお金を「メルペイ」を通じて日常の買い物に利用するなど、これまで以上に柔軟でお得にスマホを利用できるサービスとなっている。
独自機能3:メルカリエコシステムとの完全連携
メルカリモバイルは、メルカリの各種サービスと密接に連携しています。
項目 | 内容 |
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メルカリ売上金 | フリマでの売上をそのまま通信費に充当 |
メルカリポイント | キャンペーンやキャッシュバックで獲得したポイントを活用 |
メルカード | メルカリ発行のクレジットカードで決済 |
メルペイあと払い | 翌月まとめて支払い |
メルカリを利用していない人にとってはデメリットになります。メルカリモバイルは、メルカリとの連携を前提としたサービスです。
料金の支払いやギガの売上金はメルペイを通じて行われるため、メルカリアプリを日常的に利用していない人にとっては、使いにくいと感じます。
また、ギガの出品で得られる売上金はメルペイ残高としてチャージされ、メルカリ内での買い物やメルペイでの支払いにしか使えません。
そのため、普段からメルカリ経済圏を利用していない場合は、売って得た利益を有効活用しにくいので不都合と言えます。